【ニュースリリース】
一般社団法人iOSコンソーシアム
一般社団法人iOSコンソーシアム(以下、iOSコンソーシアム:代表理事 加藤 正樹)の標準化委員会 BYOD/COPE ワーキンググループ(以下、本WG:リーダー ユニアデックス株式会社 山平 哲也)は、2014年10月に実施した会社支給端末の私的利用(COPE)認知度調査(以下、本調査)の結果を発表しました。
■調査概略
本調査は「iOSデバイスにおけるBYOD/COPEガイドライン」作成に向けた基礎調査という位置づけで、iOSコンソーシアム会員企業に対し、会社⽀給端末の私的利⽤いわゆるCOPE(Corporate Owned, Personally Enabled)の認知度、普及度、導⼊意向などについて調査しました。
オンラインアンケート方式で調査を行い、合計で53名から回答いただきました。回答者の内訳は、情報システム部門の回答者が14名、情報システム部門以外の回答者が39名となっています。また回答者の勤務先の企業規模(従業員数)は1-100名が13.2%、101-300名が7.5%、301-3,000名が43.4%、3,001-10,000名が20.8%、10,001名以上が15.1%となっており、301〜3,000名がボリュームゾーンとなっていますが、全ての規模の企業から満遍なく回答を取得できています。
本調査によって明らかになったことは、次のようにまとめられます。
●COPEの認知度
COPEという言葉を知っているという回答は52.8%でした。対象がiOSコンソーシアム会員企業であり、COPEという⾔葉に接する機会が多かった影響が想定されます。iOSコンソーシアム外部を含めた形でさらなる検証が必要と考えます。
●COPEの導入意向
COPEの導入意向について、情報システム部門では推進すべきでないとの回答が71.4%に対し、利⽤者においては69.2%の回答がメリットがあるというものでした。これにより情報システム部⾨と利⽤者の意識に大きな違いがあることが明確になりました。また、利⽤者における利⽤意向(自由回答)を分析したところ、純粋な私的利⽤のみならず、業務に必要な知識の習得や業務上許可されていないビジネスアプリの利⽤などが含まれており、スマートデバイスをこれまで以上に活⽤したい意向が⾒て取れます。
●COPEの実施状況
COPEの実施状況に関して、実施済みと答えた企業は17%と少数です。COPE実施の有無にかかわらず私的利⽤についてポリシーが決められている企業は半数程度に上ります(実施企業47.1%、未実施企業49.2%)。⼀⽅、事実上なし崩し的に私的利⽤している環境も半数近くに上ります(実施企業52.9%、未実施企業27.9%)。
■本調査の総括
iOSコンソーシアムという母集団に向けて調査を行ったためCOPEの認知度は比較的高いことがわかりました。認知度が高い一方で事実上なし崩し的に私的利用している環境が半数近くに上っており、COPEに関する認識・対策が依然として不足している様子が見て取れます。
なし崩しCOPEによるリスクを回避するためには、COPE導入の如何にかかわらず、COPEに関する認識や議論を深めることが必要であると考えます。また、COPEの実施あるいは制限に関するポリシーを策定し、⾃組織に周知することが求められます。さらには、利⽤者のスマートデバイス利⽤の活性化をめざし、COPEを安全に導入・活用するためには、監査可能なコントロールの仕組みの実現・運用が望ましいと考えられます。
なお、本調査の詳細を記載した報告書はiOSコンソーシアム会員企業に向けて公開いたします。また「iOSデバイスにおけるBYOD/COPEガイドライン」は、3月24日に日経BP社より『iPhone・iPad企業導入ガイドライン』として出版予定です。
『iPhone・iPad企業導入ガイドライン』 一般社団法人 iOSコンソーシアム (著)
http://www.amazon.co.jp/dp/482222497X/
また、本調査結果を踏まえたiOSデバイス導入運用方法に関するセミナーを3月4日に開催します。
- タイトル:「iPhone/iPadの企業導入方法セミナー 〜安全で効率的なiOSデバイス導入運用方法〜」
- 主催:一般社団法人 iOSコンソーシアム
- 会場:ユニアデックス株式会社(豊洲)
- 対象:BYOD/COPE検討の企業担当者様
申込み:https://ios.or.jp/event_detail.html?id=31
【iOSコンソーシアムについて】
iOSコンソーシアムとは、iOS搭載端末のもたらす新たな市場ニーズを活性化させ、より多様なサービス、ソリューションを創出し、ユーザと関連ベンダーを結ぶ環境づくりを目的として設立されました。
当コンソーシアムは、法人ユーザがスマートデバイスを業務利用する上で不可欠な各団体の皆様に幅広くご参加頂き、利用者の要望発信の場、各ベンダーサイドによる商材発掘の場、またパートナー様の互いの強み・弱みを補完する場、競争・共存の場の提供を目指します。
- iPhone/iPadのエンタープライズ向けシステム構築
- 会員のiOSプラットフォーム上でのビジネス支援
- 市場ニーズ・ベンダーニーズの取り纏めと提言
- iOS技術者の育成支援・情報提供
- iOS関連セミナーの開催
- 会員企業とのジョイントセミナー開催
お問い合わせ先:
一般社団法人 iOS コンソーシアム 事務局
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